僕はミドリムシで世界を救うことに決めた。(出雲充著 小学館新書)を読んで

この本は著者がミドリムシで世界の栄養不足を解消するためにいろいろな奮闘をする実話です。著者の、何とかしてミドリムシの屋外大量培養を成功させたい(世界初)、ミドリムシはこんなに素晴らしいんだ、といった熱意にはとても感動しました。しかし、このような熱意を持った著者にも悩みの時期がありました。著者は銀行でキャリアを積み、万全の体勢にしてから30歳前後で起業するといった構想を持っていました。しかし、本当にミドリムシで成功するのかといった悩みが生じます。ここで著者は、出版業界の親しい年上の方に相談を持ち掛けます。この出版業界の方の一言が僕の胸に突き刺さりました。

10年経ったら辞めるっていうのは、お前ずっと辞めないってことだよ。先延ばししているだけだ。一生後悔したくなかったら、いま、レールを降りるんだ。バッターボックスに立て。

私はまだこのような人生の岐路に立ったことはありませんが、思い当たる節はいくつもあります。例えば、私が受験勉強中の時、あと10分休憩したら勉強を再開しようと思っても、その10分は15分、20分くらいまで先延ばしになってしまいました。もっと身近な例でいえば、あと5分で寝ようと思ってはいても、つい面白いテレビ番組を見つけてしまい一時間くらい延びてしまったこともあります。著者の状況と比べると程度の低い話になってしまいましたが、たしかにあと~分したらとか、~日経ったら、というのはそのとおりにはなりません。必ず先延ばしになってしまいます。思い立ったらすぐ行動する、先延ばしにしないということの大切さがよくわかりました。以上、僕はミドリムシで世界を救うことに決めた。を読んで でした。